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その他の皮膚疾患、大田区; じんましん、湿疹、ヘルペス、やけど、しもやけ -大木皮膚科、大森駅北口徒歩1分-

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大木更一郎Drブログ,大田区大森,皮膚科
 

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その他の皮膚疾患

その他の皮膚疾患としては、蕁麻疹・さまざまな湿疹群、ヘルペス・帯状疱疹などのウイルス感染症、やけど・しもやけ・床ずれなど物理的損傷などがあげられるでしょう。
※慢性蕁麻疹に対する漢方治療、難治性の結節性痒疹・脂漏性皮膚炎、
やけどの傷がなかなか治らないなどありましたら、当院までご相談ください。



【その他の皮膚疾患】
1,蕁麻疹(じんましん)、クインケ浮腫
2,湿疹・かぶれ(接触性皮膚炎)
3,結節性痒疹(けっせつせいようしん)
4,脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)
5,単純ヘルペス(口唇ヘルペス)
6,帯状疱疹(たいじょうほうしん)
7,やけど(熱傷)について
8,しもやけ(凍瘡)
9,下腿難治性潰瘍・うっ滞性皮膚炎
10,床ずれ、褥瘡(じょくそう)


タイトルをクリックすると、それぞれの皮膚疾患のご説明がみれます。(大木皮膚科/大森,大田区)
 

 

 

蕁麻疹(じんましん)、クインケ浮腫


・じんましんって?
 蕁麻疹とは突然皮膚が赤く痒くなってみみず腫れになり地図状に盛り上がり、数時間で出たり引いたりをくりかえす皮膚病です。数時間~24時間以内に発疹など残さず、跡形なく消えるという特徴があり、一般的に太ももや腰回りの皮膚の柔らかいところに出やすい傾向があります。場合によって手のひら、まぶたや唇だけが腫れる(血管浮腫、クインケ浮腫)こともあります。蕁麻疹は1-2週間程度で治まる急性蕁麻疹)こともあれば、1ヶ月以上続く場合慢性蕁麻疹)もあります。
じんましんの原因
 蕁麻疹の正体は、皮膚の奥側にある真皮で血管透過性が増して様々な痒み物質が放出されることによる一種のアレルギー発作で、2,3日で自然に治まることがある一方、喘息発作のように放置していると痒みのアレルギー発作がだんだんに酷くなります。子供にもできることもあり、掻くとその部分が赤く腫れる(皮膚描記症)という性質があります。
 

・じんましんの原因
 蕁麻疹(じんましん)の原因は食物、薬疹、感染症(風邪など)、肝臓病、膠原病、寒冷刺激・暑さ、日光、運動、ストレスなど様々なものがありますが、原因不明のものも多い(6-7割程度)といわれています。一部の方では胃のピロリ菌が関係していることがあるといわれています。1型アレルギーが関与すると言われますが、大部分の蕁麻疹は血液検査により原因が分からない場合が多いので、どのようなきっかけで出たかメモを取っておきましょう。

・じんましんの治療
 蕁麻疹(じんましん)の治療は、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬の内服が第1選択です。ステロイド剤の外用もある程度の効果があります。明らかな原因がある場合には誘因を避けることと、治療の効果が少ない場合は、さまざまな抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬を組み合わせたりしてお体に合うお薬を探していきます。症状が強い場合はH2ブロッカーやステロイド剤の内服を併用することもあります。また、慢性蕁麻疹では体質改善のために漢方薬を内服することもあります。
 
 治じんましんの発作療上の注意としては、初めにお薬をしっかりと内服して症状が出ないようにしておくことが大切です。もし、3,4日お薬を継続しても発作が完全に抑えられない場合には内服薬を増量、変更もしくは追加する必要があります。
 症状が治まってきた場合にもしばらくは再発しやすいので、いきなりお薬を中止せずに1週~10日位内服を継続して発作がでないように押さえ込んでしまうことが大切になります。症状が悪化すると全身に膨疹がひろがったり顔面も腫れ上がってしまうことがあります。言葉がでにくく咳き込むなど呼吸困難症状が出た場合には、すぐに救急病院に行ってステロイド点滴をする必要が生じることもあります。


特に慢性蕁麻疹では症状を抑えていくのに良いお薬の組み合わせを担当医と相談しながら決定し、比較的長い間お薬を飲みつづける必要があります。早期に治療を開始するほど、治癒する確率が高く2年以上経過すると6割以上の方で症状が和らいでくるとの統計もあります。

・日常生活の注意点
 日常生活の対策としてはじんましんが出ている時は良く睡眠をとり体をいたわり、アルコール摂取、熱いお風呂、激しい運動、ストレス、引っ掻く・こする事などを避けましょう。生の魚介類やそば、コーヒーなどの刺激物を避け、なるべく火を通したものの方がアレルギーを起こしにくいと考えられています。(大木皮膚科/大森,大田区)
 
【特殊な蕁麻疹】

多形滲出性紅斑とは?
 春、秋など季節の変わり目に若い女性に出やすく蕁麻疹の一種と考えられています。主に手足の甲~上下肢に円形のやや浮腫んだ紅斑が多発し、症状が治まるまでに2~3週間と長く掛かります。感冒やヘルペス感染、薬疹などが誘因として考えられ、稀に顔面の粘膜や目などが急激にむくみ悪化する(皮膚粘膜眼症候群;スティーブンスジョンソン症候群)ことが知られています。治療はステロイド外用、抗アレルギー薬内服で経過をみますが、長引く場合には膠原病のチェックなど原因検索や皮膚生検なども行うことがあります。

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湿疹・かぶれ(接触性皮膚炎)

 皮膚科外来に受診される患者さんの1~2割が湿疹・かぶれの方と言われています。原因により①かぶれによるもの(接触性皮膚炎)②刺激によるもの、に大きく分けられますが、湿疹が出来やすい体質(敏感肌・乾燥肌)、アレルギー、体調・ストレス、寝不足なども悪化原因となりえます。患者さん自身が原因を認識していない場合には、その場で原因が特定できないこともあります
湿疹の出来はじめは、一次的なアレルギー反応なので外用剤を1週間程度使えば改善しますが、ガサガサ(苔癬化)して症状が慢性化してくるとしっかり症状の取れるまで治療を行い、保湿剤も使っていく必要が生じます。


慢性化した湿疹の治し方・ステロイド外用の重層法の動画をアップしました。当院で良く行う外用療法指導ですので、治療上のご参考にされてください。


かぶれ(接触性皮膚炎)


接触性皮膚炎の原因 いわゆるかぶれです。かぶれを起こしやすいものとしては、毛染め、化粧品、ピアス・時計(金属)、マンゴー、うるし、毛虫、草花、ほこり等の他に、職業上起こしやすいものとしてプールに入っている塩素、洗剤、セメント、ゴム手袋などが挙げられます。
一度、かぶれてしまうとその物質に感作されてしまうこともあり、原因物質との接触をさけることや防御する事が治療上大切になります。場合によっては治療につかう軟膏にもかぶれてしまうことがあり注意が必要です。金属アレルギーなどに対してはパッチテストを行いますが、そのあと、判定の為に原則2日目、3日目に通院が必要となります。

※かぶれの原因物質によって、毛染め皮膚炎・湿布かぶれ・化粧かぶれ・マンゴー皮膚炎・うるしかぶれ・花粉症皮膚炎・砂かぶれ皮膚炎などの呼び方をする場合があります。

日常ありふれた湿疹のひとつですが、意外と患者さんご本人が原因に気づかずにいる場合も少なくありません。例えば、プール(塩素のかぶれ)、シャンプーをかえた、最近掃除をした(ハウスダスト)、カットバンを貼っていたなど思い当たることはありませんか?

難治性の湿疹では、単なるかぶれではないこともあり皮膚生検を行って病理組織診断をすることにより初めて診断が確定する場合もあります。

パッチテストは、かぶれや湿疹が完全に治ってから行います(予約制)。使っていた薬剤やお化粧品など前もってお持ち下さい。テスト期間が終わるまで原則入浴や汗をかくことは禁止です。肌着は綿100%のものを着用し、テスト前は日焼け等もさけてください。汗のかきやすい6~9月は原則さけて行います。
 ⇒アレルギー検査についてもご参照ください。

―コラム―
・毛虫皮膚炎とは?
毒蛾(特にチャドクガ)などの幼虫にふれて毛針が刺さり、強い痒みを生じ丘疹(赤いプツプツ)が接触した場所に集中して生じます。椿や植木の手入れなど他、間接的に洗濯物などに毛針がついても起こります。初夏の6~7月、秋口の9月頃に発生しやくなります。通常のかぶれよりも炎症が長引くため、強めのステロイドを使いしっかり治療を行っていくが必要があります。
毛虫皮膚炎毛虫皮膚炎の毛針
毛虫皮膚炎皮疹



刺激により出来やすい部位別皮膚炎 ・・日常診療でよく見かける名もなき湿疹たち・・

湿疹の概念 一般的に、ふつうの湿疹(尋常性湿疹)ですね・・とされてしまう事が多く、本格的なアトピー性皮膚炎まで行かなくても、ややアトピー気味の方や多少敏感肌傾向の方に出来やすい(右図)と云えます。これらの湿疹は特にはっきりした病名はなく、(部位名+湿疹)という名称がつく場合が多いですが、日常診療では一番多くみかけるタイプの皮膚疾患です。

外的要因として、衣服の擦れ、汗などの刺激、洗いすぎ・擦りすぎ、気候(暑さ・寒さ、乾燥)、ストレスなどが原因となり得ますが、内的要因として皮膚の乾燥、寝不足、アレルギー・免疫低下など体調も関係します。

頭部・顔面、頸部
顔の湿疹好発部位〈頭皮湿疹〉
頭皮の湿疹は、一般的に脂漏性湿疹とされてしまう傾向がありますが、特に乾燥気味の方では通常の湿疹であることが多いです。ガサガサしたり白いふけを伴うこともあります。
〈眼瞼皮膚炎〉
瞼の皮膚は人の体の中では一番薄く汗や涙、ホコリ、女性ではお化粧の負担がかかりやすく湿疹がガサつき慢性化しやすい部分です。
〈口唇炎、口角炎〉
口の周囲も刺激が慢性的に加わりやすく湿疹がガサガサとし長引きやすい部位です。特に口角部の湿疹が慢性化して口唇の動きに伴いひび割れすることを口角炎と云います。
〈ビダール苔癬〉
側頸部~首の後側にかけては襟のすれ、髪の毛の刺激、汗、日光など色々な刺激が加わりやすく慢性化した湿疹(苔癬化病変)を生じやすい部位でビダール苔癬と呼ばれます
※その他顔面では、額の髪の生え際、耳介前後部、外耳道、頬部、前頚部などが湿疹の出来やすい部位となります。

手・上肢
体の湿疹好発部位〈敏感肌性の湿疹変化〉
軽度アトピー傾向の方に出来やすく、首、手背、手首内側、肘・膝の内側など皮膚が柔らかい場所に起こり、汗や衣服の擦れ、洗いすぎなどの負荷が刺激となり湿疹を生じます。掻爬を繰り返すと慢性湿疹にも移行しやすくなります。
⇒手湿疹については手荒れの治療をご覧ください。

躯幹、臀・陰部
〈胸背型の湿疹〉
胸部正中と背中は脂腺が多くニキビや毛包炎も出来やすい一方、湿疹も出来ることも多い部位です。アトピー性皮膚炎の一部で胸背部に湿疹が慢性化して出やすい体質の方もあるようです。
〈ナイロンタオル皮膚炎〉
上腕外側~背部
に好発し、ボディーソープ・泡石鹸など界面活性剤と伴にナイロンタオル、スポンジを長年使っていると皮膚が黒ずみ毛穴が炎症を起こしプツプツと目立つようになってきます。
〈汗、こすれによる刺激性の湿疹〉
腰、腹、脇
などに好発しやすく、原因として事務、受付で長時間座る、運転手さん、ズボンが擦れるなどの刺激により背中、腰部、腰回りなどにカサカサやぷつぷつが出来るパターンになることが多いです。
〈陰嚢部湿疹〉
陰部もこすれ、汗などの刺激によって刺激性の湿疹が出来やすい部分です。また、衣服のこすれなど注意しないと慢性化しやすい傾向があります。

足・下肢
〈貨幣状湿疹〉
下腿・太ももに好発し、乾燥を契機として、ズボンの擦れ、ストーブ、こたつでの乾燥、洗いすぎなどが痒みを助長し貨幣状の苔癬化病変を生じます。(大木皮膚科/大森,大田区)


―コラム―
・自家感作性皮膚炎って?
下腿の貨幣状湿疹などで慢性化した湿疹を治療しないで放置したり、掻き崩したりしているとジクジクと悪化してリンパ液が出てきます。一カ所ひどい湿疹病変があるとそこを契機として一気にアレルギー反応が起こり、痒みの強い発疹・紅斑が全身に広がります。まず、原発の湿疹病巣を治す必要があり、重症例ではステロイド内服を行います。

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結節性痒疹(けっせつせいようしん)


・結節性痒疹とは?
重症アトピー性皮膚炎、虫さされなどをきっかけとして、主に下腿・太もも(時として、上肢、躯幹、顔面)に激しい痒みを伴う0.5~2cm位の孤立性の硬いしこりがたくさん形成されます。一般的なステロイド外用や坑ヒスタミン剤内服のみでは痒みをコントロールしがたく難治性の皮膚疾患の1つとされています。結節部を掻き崩すことにより、傷を作ったり血が出るまで掻いてしまうことが多く、さらに掻くことでどんどんと悪化し睡眠障害や日常生活にも支障を来すこともあります。

・結節性痒疹の原因
通常の湿疹は、慢性化するとガサガサとした苔癬化という状態を作りますが、痒疹の場合には散発性の硬いしこり(結節)のみが作られます。なぜ、このような湿疹変化がある特定の人に生じるのか、今のところ原因不明と考えられています。一部では、金属アレルギー説(皮疹が汗腺に一致?)、静脈一致説(下腿皮下静脈に沿う?)細菌感染説(ぶどう球菌?)などが云われていますがはっきりしません。
結節性痒疹の原因
一般的に痒疹は、下腿や前腕部に好発することから四肢末端のより乾燥しやすい部位が何らかの刺激により傷つき易くなり、引っ掻くことで傷が真皮の深いレベルに達するためにケロイドの如く過剰のコラーゲン産生が起こり結節を形成するものと推察されます。


結節性痒疹の成因
一度しこりになると、痒み⇒掻爬⇒傷つく⇒治癒⇒痒みの発生、という痒みの悪循環に陥りコラーゲンの増殖がさらに生じ結節がだんだんに成長していきます。ひっかき傷の深さとコラーゲン産生の程度には個人の体質差が大きく、何らかのアレルギー的素因が加わり痒疹になるとも考えられます。実際、痒疹は掻くと悪くなると云うことが分かっており、全く掻かないでいると自然に治っていくことも知られています。

・結節性痒疹の治療
 ①痒みが生じて、②掻爬して傷がつく、③傷が治るときに過剰コラーゲン産生が起こる、という過程が痒疹の痒み悪循環サイクルなので、これのどこか何カ所かを押さえられれば、痒疹の症状が改善されるわけです。
《外用剤による治療》

・ステロイド外用剤
ステロイドには痒みやアレルギーを抑える作用硬くしこりとなる余分な細胞の増生を押さえ込む作用があります。病変部は結節となっているため皮膚への吸収が良いステロイドを亜鉛華軟膏重層(ODT)として塗布したりステロイドテープを使用します。しこりが慢性化する場合には、ステロイド注射(ケナコルト)を併用する場合もあります。

-担当医からのコメント-
通常、ステロイドの副作用は皮膚の菲薄化ですが、痒疹の場合は如何にそのしこりを押さえ込むかが治療になります。ステロイドをしっかり効かせていくとしこりが次第に消退していきます。


・プロトピック軟膏、ビタミンD3外用剤
 プロトピック軟膏はステロイドと伴に長期にアレルギー症状を押さえ込むのに有効との報告もあります。難治性の痒疹にビタミンDの外用も効果があったとの報告がありますが、まだどのような機序で効くのか不明点もあります。

・保湿剤・鎮痒性外用薬
痒疹はアトピーを基盤とすることが多く、皮膚の乾燥を伴うことも多いです。掻爬を予防するために鎮痒剤(オイラックスなど)を併用する事もあります。保湿をしっかり行うことで軽快するとの報告も見られます。

《その他の治療》
・内服薬

激しい痒みをコントロールするために、2種類以上の抗ヒスタミン剤・抗菌剤内服を併用したり、漢方薬を用いる場合もあります。痒みの発作を押さえ込み、無意識にする掻破を如何に防ぐかが大切となります。重症な場合は免疫抑制剤(ネオーラルなど)やステロイド内服も行われるようです。


・液体窒素療法
 痒みの強い結節を液体窒素を用いて冷凍凝固させて消退させる方法が有効な場合もあります。

ナローバンドUVB

・紫外線療法(ナローバンドUVB)
 311±2nmの中波長の紫外線で乾癬、白斑などに治療効果が多く報告されています。効果はPUVAと同等と言われ、小児、妊婦さんにも使用できます。外用療法で治療効果がない場合の併用療法として選択されることが多いです。T細胞のアポトーシスを誘導することでアトピー、痒疹に対しても効果があり、特に痒みのコントロールが改善します。新しい光線療法として308nmのエキシマライトを行うこともあります。治療できる範囲は狭いですがピークパワーが強く厚いしこりを伴う病変部にも効果を発揮するとされます。

※ナローバンドUVB 、エキシマライトをご希望の方は担当医までご相談ください。
詳しい治療法は、ナローバンドUVB、エキシマ(乾癬・白斑・円形脱毛症)もごらんください。

 
・結節性痒疹の日常生活上の注意

 硬いしこりが出来て非常に痒みが激しいのが特徴の湿疹です。痒疹は掻く崩してしまうことで、さらに悪化するので外用剤をしっかり使う、患部を包帯で覆う、抗アレルギー剤で痒みをコントロールするなどして掻かないように工夫をしていきましょう。(大木皮膚科/大森,大田区)
 

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脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)

・脂漏性皮膚炎って?

脂漏性皮膚炎好発部位毛穴から分泌された皮脂が紫外線やカビ(癜風菌:でんぷうきん)によって分解・変性し、その刺激により引き起こされる炎症を脂漏性皮膚炎といいます。脂漏性皮膚炎は頭、顔などでは前額部、鼻唇溝、耳介周囲など、体ではワキ、胸部正中部など皮膚の分泌が多い部分(脂漏部位)にみられ、性ホルモンの影響から中年以降の皮脂の多い男性にできる傾向があります。はじめは軽いふけ症としての症状のみで痒みは強くありませんが、ストレスや皮脂の分泌が盛んになる季節で急に赤みが悪化する場合があるので注意が必要です。


※悪化した場合には皮脂の少ない眼瞼部のみが白く残った
逆パンダ型の皮疹となることもあるようです。

 

―乳児脂漏性皮膚炎とは?―

生まれたての皮脂分泌の盛んな新生児に出来る場合もありますが、ワセリンなどで保護をして皮脂をやさしく洗い流すようにしていると2,3ヶ月で自然に消退していきます。


・脂漏性皮膚炎の原因

 まだ不明点もありますが、癜風菌(マラセチア菌)という毛穴に住む常在菌のカビの一種が悪さをして発症することが分かっています。癜風菌は毛穴の常在菌で皮脂を好んで増えるため、脂漏部位と言われる頭部、眉間、鼻唇溝部や腋窩、胸部正中などに好発します。その他の皮膚常在細菌は発症に関わっていないこと、カビを押さえるお薬を外用すると皮膚炎を予防できることなどが脂漏性皮膚炎の条件として考えられています。糖尿や高血圧、HIV感染に伴い生じた報告もあります。
 

マラセチア菌は常在菌のため完全になくすことが出来ません。脂漏性皮膚炎(しろうせいひふん)の悪化原因としてはストレス、寝不足、不規則な生活、食事、ビタミン不足などが考えられており体調の影響を受けやすい疾患です。

 
 

・脂漏性皮膚炎の診断

 診断は上記の典型的な好発部位にでる皮疹から行われることがほとんどです。補助診断として、毛嚢部分のマラセチア菌の増殖状態を検鏡したり白癬菌の除外を行います。また拡大鏡で皮脂の分泌(脂漏)の具合を見させて頂く場合があります。脂漏部位にできると言う点で酒さと酷似しており鑑別が困難な場合もあります。


・脂漏性皮膚炎の治療

 脂漏性皮膚炎の急性期の赤みにはまず炎症を抑えるためにステロイド外用剤が用いられます。しかし顔面はステロイド吸収が良い部位なので、長期に使う場合に皮膚菲薄化や毛細血管拡張を起こすことが問題です。脂漏性皮膚炎は体質的な病気なので治療は長い期間にわたることが多い傾向にあり、抗真菌剤のニゾラール(ケトコナゾール)を併用してマラセチア菌のコントロールを行うようにしていくと皮疹が軽快することが分かって来ました。

 その他、痒みを伴う場合には抗アレルギー薬を用いますが、さらに皮脂の代謝を改善するためにビタミンB2B6内服が併用されることもあります。症状の具合にもよりますが、細菌感染に対して抗生物質のほか、荒れた皮膚の回復のために漢方薬なども一緒に処方されます。

 

―担当医からのコメント―
 皮膚科受診者の3-4%にみられ、日常ありふれた疾患と考えられていますが、単なる頭皮湿疹や鼻唇溝部の赤み、酒さ、尋常性乾癬などが脂漏性皮膚炎と診断されてしまうこともあるようです。脂漏性皮膚炎は癜風菌の増殖により発生することが分かっていますので、ニゾラールが効かない皮疹では他の病気も疑った方が良いでしょう。


・日常生活の注意点
 
脂漏性皮膚炎では、体質的な疾患なので治療をして少し良くなっても放置するとまた再発し悪くなるという繰り返しになりやすい傾向があります。外用剤、内服薬の治療のみでなく日頃から発症・悪化の要因を避けるように工夫していくことも大切です。(大木皮膚科/大森,大田区)


紫外線、ストレス避け、休養をしっかり取るようして
 規則正しい生活を心がけていきましょう。

やさしく洗顔、洗髪を行い余分な皮脂を貯めないように
 皮膚を清潔にしましょう。

・抗菌剤入り石鹸、シャンプー(コラージュフルフル)などを
 試してみても良いでしょう。

油っぽい食事、アルコール、刺激物の過剰摂取は避け
  ビタミンを含んだ野菜、海草などの食事を多く取ると良いでしょう。

 

【脂漏性皮膚炎情報】
  脂漏性皮膚炎情報フケサイト

         脂漏性皮膚炎・フケサイト

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単純ヘルペス(口唇ヘルペス)

・単純ヘルペス(口唇ヘルペス)って?

 口唇、鼻孔、臀部、性器などにむずむず・ピリピリした感じの違和感を伴って小水疱ができる単純性ヘルペスウイルス(HSV; Herpes-simplex virus)の感染症です。成人の半数以上が単純ヘルペスに掛かっていると言われますが、①水疱の出来る時期に他人に接触すると感染すること、②一度治ったあとも完全に体内から排除されずに神経節に居座り疲れや感冒などに伴って再発を繰り返すことが問題です。単純ヘルペスウイルスには2種類あり、1型は主に口唇・鼻孔などの顔面に、2型は陰部や腰部などの下半身にできやすいとされます。
※顔面のアトピー性皮膚炎に合併するとカポジ水痘様発疹症という重篤なヘルペス感染になったり、リンパ節が腫れてしまうこともあります。
 

―担当医からのコメント―
 最近、指先のヘルペスひょう疽の方が来られました。指をなめるお子さんや指先をお仕事で使う方に出来やすいのですが、早めに診断・治療を行わないと傷跡や痛 みを残すことがあるので注意が必要です。お子さんでは陰部ヘルペスも見かけますので、陰部を痛がり水疱があるようなら早めに病院へ行きましょう。

 

・単純ヘルペスの診断

典型的な口唇ヘルペスで水疱がはっきりとあり、ピリピリした違和感があれば診断は容易なのですが、ヘルペスの出来はじめで水疱がない・水疱が潰れて痂皮化していると湿疹・口角炎などとの鑑別がつけにくく、さらに歯肉・頬や眉間、手指(ヘルペスひょう疽)など非典型的な部位の場合には判定が困難な場合もあります。
※なお、ヘルペスに掛かったことがあり再発初期に受診される方は問診票などで自己申告をしていただけますと助かります。


 診断がはっきりしない場合には水疱内の一部を採取・染色してヘルペスウイルスに反応したウイルス巨細胞の存在を確認(ツアンクテスト)しますが、帯状疱疹なのか単純ヘルペスなのか鑑別出来ないのが難点です。発症初期には血清でのヘルペス抗体価上昇も参考になります。水疱があるときには直接検体を採取してヘルペス抗原検査を行う場合もありますが、やや感度が悪いのが欠点です。採血での1型・2型の判定やPCR法でのウイルス同定は保険適応がなく大学病院等へのご紹介となります。

 

・単純ヘルペスの治療

軽症の場合には、抗ウイルス外用剤や抗菌剤外用で治まってくることがほとんどです。通常、1週~10日程で水疱が枯れて痂皮化(かさぶた)となりますので、お薬を塗って触らずにそっとしておくのがポイントです。カサブタを無理に取ると長引いたり細菌感染を起こすことがあります。
※現在は抗ヘルペス外用剤が市販もされており、何度か同じ部位にヘルペスが再発し、かつ症状が軽い場合には市販薬で様子をみても良いでしょう。

 

患部の腫張が強い、水疱形成が大きい場合(特に初感染)などでは抗ウイルス内服薬(バルトレックス、ファムビル)が用いられます。ヘルペス治療初期に用いるとヘルペスウイルスの増殖を抑え症状が軽く治療期間も短くなるとされ、5日分が保険適応となります。注意することは、お薬はあくまでウイルス増殖を抑えるのみであり根本的にウイルスが治まるためには、食事をしっかり取り、安静を心がけ免疫力をつけていくことが大切であると云うことです。

※性器ヘルペスでは、パートナーへの感染の危険があるため再発抑制療法として抗ヘルペスウイルス剤を少量長期に内服する治療が保険適応となりました。

 

・単純ヘルペス再発予防と生活上の注意

 単純ヘルペスは一度かかってしまうと神経細胞との親和性が高く、神経節の奥に潜んでしまうため、紫外線、感冒、過度のストレス、寝不足などをきっかけに免疫力が低下するとウイルスが再賦活化して神経を下行して皮膚で炎症を起こします。再発の頻度はヘルペスの型や部位・個人の免疫力に左右され、通常は年に12回程度のことが多いですが、人によっては12ヶ月毎に再発を繰り返してしまう人もいます。通常、再発を繰り返すことで免疫力がつくのか、ご高齢の方でヘルペスにかかる方はあまりみかけません。
 

 再発を予防するためには日頃からバランスのよい食事を取って疲れすぎないようにする、かぜの予防、しっかり睡眠を取るなどの心がけが大切ですが、ヘルペスが出たときは体調が悪いと考え、しばらく無理をしないことも肝要です。抗ヘルペス薬の予防投与は認められていないので、悪化しやすい方はヘルペスかなっ、と思ったら早めに病院にかかるようにしましょう。体力がなくてヘルペスが出やすい方は、漢方薬の補剤(補中益気湯など)を用いると再発頻度が減るようです。
 

 ヘルペスは感染力が強い病気なのでウイルスが大量に排出される水疱がある期間は、他人への直接接触(キス・頬ずりなど)を避ける、タオル・コップなどを共用しない、患部を掻いた手で目を擦らない、小さなお子さんに近づかないなどの配慮が必要です。(大木皮膚科/大森,大田区)

 
【ヘルペス関連情報】
ヘルペスJP
      ヘルペス情報サイト Herpes.jp

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帯状疱疹(たいじょうほうしん)

・帯状疱疹って?

カラダの片側(頭、顔頸、上下肢、躯幹など)の一つの神経支配領域に沿ってかゆみとピリピリとした痛みを伴った紅斑・水疱が帯状に生じる病気です。原因は水痘帯状疱疹ヘルペスウイルスで、一度水痘(みずぼうそう)にかかったあとに神経節にヘルペスウイルスが潜伏し、疲れや体調が悪いときに免疫力が低下すると発症すると考えられています。一つの神経節で増殖したウイルスが神経に炎症を引き起こしながら下行して皮膚でもウイルスが増殖するために、体の片側のみに帯状に症状を引き起こします。無理をしていると、後遺症として水疱が悪化し傷跡を残したり、神経痛が残ることがあります(帯状疱疹後神経痛)。また、顔面に生じた場合、眼症状や顔面神経麻痺などの合併症を起こすことがあり注意が必要です。
 

帯状疱疹は、ウイルス感染の一種なので早期に治療を開始することで症状を和らげたり治療期間を短くすることが可能です。逆にこじらすと、発熱や皮疹の悪化、汎発性帯状疱疹(稀に髄膜炎)などの症状がみられ入院点滴も必要となる場合があります。帯状疱疹は一般病院の皮膚科で入院となることが一番多い疾患です。最近では核家族化がすすみ、水ぼうそうに接する機会が減ってきたため帯状疱疹に対する免疫が低下しやすく1割の方が帯状疱疹に2回以上かかると云われています。帯状疱疹発症年齢のピークは20才台と5060才台にあると云われていますが、稀にお子さんの帯状疱疹も見かけます。

なぜ帯状疱疹は片側だけにできるの・・・
神経節は通常は両側にあり、帯状疱疹を発症するのは1カ所の神経節のみとなるので症状は片側のみとなります。重症化した場合には複数の神経節に発症することもあると云われ、地方によっては“つづらご”(帯状疱疹)が1周すると命にかかわるとの言い伝えもあります。


・帯状疱疹の診断
 体の片側に起こる鈍痛、ぴりぴり・チクチクと痛がゆい水疱が帯状に並ぶ場合には、臨床症状から診断は容易です。問題なのは、まだ初期症状として軽い発疹のみで痛みがないもの、肩こりや腰痛の様な症状のみで皮疹がない場合などでは、虫さされ・湿疹、毛嚢炎などとの判別不能な場合もあるので注意が必要です。もし、軽い湿疹ですね・・と診断されても2~3日以内にチクチクとした痛みと水疱が出てくる場合には帯状疱疹の可能性があります。逆に肩こりや腰痛と思い整形外科に行ってしまい、後から水疱が出て皮膚科に来る患者さんもいらっしゃいます。湿疹ではステロイド外用、帯状疱疹では抗ヘルペス剤と治療がまったく異なってしまいます。疑わしい場合は何度か通院いただき判断させていただくことがありますのでご了承ください。

 

検査としては、水疱内容物の一部を採取・染色してウイルスに反応した巨細胞の確認(ツアンクテスト)を行うことが有用です。しかし、この方法は水疱がないと試行できず単純疱疹か帯状疱疹か種類を判別できないことが欠点です。血液検査にてウイルス抗体価を測定する方法もありますが、結果がすぐにでないために主に確認のために行われます。
 

 

・帯状疱疹の治療

 治療は、抗ヘルペスウイルス剤(バルトレックス・ファムビルなど)の内服が基本となります。痛みやしびれなどの症状に対してビタミンB12(メチコバール)鎮痛剤、胃薬などが用いられます。抗ヘルペス薬は薬価が高いためやや負担額が多め(900円程度/日)になりますが、ウイルス増殖を抑え、痛みなどの症状を改善させますので帯状疱疹と分かれば早めに内服した方が良いでしょう。抗ヘルペス薬は腎臓代謝となるため、腎機能の低下した高齢者の方では少なめに投与し水分を多めに取るようにします。

 慢性期には高齢の方ほど神経痛が長引いて帯状疱疹後神経痛として残ってしまうことが問題です。従来は鎮痛剤、安定剤などの対症療法や麻酔科での神経ブロックが行われてきましたが、最近リリカという上行性の疼痛信号をブロックするお薬が使えるようになりました。また、冷えると悪化する痛みには漢方薬が奏功する場合があり用いてみる価値はあります。
 

※税込み料金となります。

通常、帯状疱疹は出始めの7~10日位が悪化しやい時期なので、経過を見るために2回目の診察は早めにお願いしております。そのため、初回の投薬は3,4日程度とさせて頂いております。お仕事などの都合で来院できないため1週間分の抗ウイルス薬を一度に処方すると、薬局での負担額が7000円以上掛かってしまいますのでご了承ください。
 

 外用治療は抗菌剤や非ステロイド系消炎剤を用います。水疱は無理に潰さずにお薬を1日1~2回塗布してガーゼ等で保護をしておくと良いでしょう。治療期間としては薬が効いてくると痛みが2,3日で改善していき、皮疹の赤みが徐々に消退し1週間くらいで水疱が乾いてカサブタ状になってきます。カサブタは無理に取らずにお薬を塗って保護していると2,3週間くらいで軽い傷跡を残して治ってきます。皮疹はこすれるとチクチク痛みが出やすいので、患部はゆったりとした服にした方が良いでしょう。
 

 皮疹が重症化すると、水疱が広範囲になりカサブタが集まって壊死となってしまいます。その場合は、メスやはさみで壊死部分を切除する必要が生じて治療期間も長くなり、傷跡は瘢痕を残して治癒することになります。症状が出てから早めに治療を始めた方が、傷跡・神経痛が軽く済むことが多いようです。カラダの片側にむずがゆいチクチクする皮疹(小水疱)が出た場合には早めに皮膚科を受診されてください。

 

・日常生活上の注意点

日頃の無理しすぎや体調不良をきっかけとして免疫力が低下したときに、帯状疱疹が発症することが多いようです。特に発症後1週間程度は皮疹が悪化しやすい時期なので、内服薬をしっかり飲むことと免疫力をつけるために栄養をしっかり取り安静にすることが大切です。患部を冷やしたり、疲れすぎたりすると神経痛が悪化しやすいので適度に保温するように心がけ、皮疹が少し改善してきたら積極的に適温のシャワー浴等であたためると良いでしょう。


 帯状疱疹は通常おとなにはうつりませんが、水疱内には少量の水痘ウイルスがいますので破れた水疱が赤ちゃんや水ぼうそうに掛かったことのない大人に接触すると、稀にみずぼうそうとして発症する可能性があります。高齢の方の場合、何らかの内臓疾患の悪化により免疫力が下がることで帯状疱疹を発症することがあるので帯状疱疹が落ち着いたあとに、内科受診や人間ドックなどでの精査をお勧めいたします。(大木皮膚科/大森,大田区)


―担当医からのコメント―
 
抗ウイルス内服薬はウイルスの増殖を抑える働きはありますが、すでに増えてしまったヘルペスウイルスに対しては患者さんが安静をとることで免疫がつき治っていきます。皮疹の悪化や帯状疱疹後神経痛を予防するには早めの診断と皮疹が改善するまで充分な安静をとりカラダをいたわることが何よりも大切となります。


【帯状疱疹関連情報】
  帯状疱疹

     
たいじょうほうしん・帯状疱疹

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やけど(熱傷)について

・やけど(熱傷)とは?

熱傷深度分類熱湯、火炎、高温の物体への接触などにより、皮膚が熱変性を受けた状態です。深さの程度により、1度熱傷、2度熱傷、3度熱傷に分類します。1度熱傷は、皮膚が発赤するのみでほとんど1週間以内に跡を残さず治癒します。2度熱傷は、水疱形成が見られるのが特徴ですが、さらに2週間程度で上皮化する浅達性2度熱傷(SDBと3~4週間かかる深達性2度熱傷(DDBに分けられます。3度熱傷は、皮膚が全層性に焼けた状態であり皮膚は黄色から黒色に壊死し、皮膚潰瘍を形成します。


 DDB熱傷に感染を伴うと容易に3度熱傷に移行することもあるので注意が必要です。顔面~頸部、手などの関節部に生じたDDB以上の熱傷は、後に瘢痕拘縮を来すことがあり手術適応となる場合もあります。熱傷深達度は受傷した物の温度と接触時間により決まります。湯たんぽ・カイロなどでは比較的温度が低くても長時間接することで深達性の熱傷となること低温やけどと云い、注意が必要です。

 日常よく見かけるやけどの原因としては、ポットやみそ汁などのお湯による物、天ぷら油や花火などさらに高温のもの、ファンヒーターや遠赤外線のストーブの近くで寝込むこと、などがあります。小さなお子さんのいる家では、炊飯器・ポットなどの蒸気を触ってしまい、やけどになる場合もありますので、これらはお子さんの手の届かないところに置くようにしましょう。
 

―やけどの応急処置ー
 まずやけど受傷後なるべく早く患部を流水で充分に(10~15分程度)冷やすことが大切です。痛みが治まり次第、患部をガーゼもしくは清潔なタオルなどで保護し、氷嚢やアイスノンなどで冷やしながら早めに医療機関を受診されてください。水疱形成がある場合は、なるべく水疱を破らないようにし、衣服を脱げない場合はその上から冷やしても構いません。但し、比較的広範囲のやけどや赤ちゃんなどでは、逆に冷やしすぎると低体温になる恐れがあり患部を保冷材などで冷やす程度でも良いでしょう。初期の不適切な治療が原因で、治療が長引いたり身体に傷跡を残すこともあるので注意が必要です。



・やけど(熱傷)の診断 
 やけどの診断は局所の熱傷深度、熱傷範囲など(BI;Burn index)を総合して行われます。ある程度、広範囲の重症熱傷では体液の喪失、感染などより生命に係わることもあり,年齢も考慮した熱傷予後指数(PBI; Prognostic burn index)が重症度の目安として使われます。
 
熱傷面積手掌法また、入院治療の目安として、2度熱傷が体表面積15%以上一般病院での入院加療が必要とされ、30%以上で救急救急医および熱傷or形成外科専門医の常駐する総合病院での治療が必要(Artzの基準)とされています。熱傷面積算定の簡易法として、手掌法(手のひら1枚=1%)が良く用いられます。

 日常、外来で見かける熱傷は大きくても体表面積の10%以下の場合がほとんどで①熱傷局所の深さの診断、②手術が必要となるかどうか(保存的に治療できるか?)の判断がポイントとなります。

 熱傷深度は、大きく1度熱傷、2度熱傷、3度熱傷と分類され、それぞれ治癒期間、傷跡の有無、感染のリスクなどがことなります。水疱形成を伴う2度熱傷では、受傷早期ではどの部分が深いか、浅いのかを正確に診断することが難しい場合もあります。1週間程度慎重に経過をみていくと、深さがはっきりしてくる場合もあります。

1度熱傷
・1度熱傷表皮に限局する損傷であり皮膚は赤みと痛みのみの症状で、1週間以内に治癒し傷跡を残しません。

・2度熱傷水疱形成を伴い損傷が真皮まで及び、さらに深さにより
度浅達性熱傷(SDB)2度深達性熱傷(DDB)に分類されます。
 
2度浅達性熱傷2度浅達性熱傷(SDB; superficial dermal burn)では水疱下がピンク色になっており、針で刺すと痛みがあるのが特徴(pin prick test)です。浸出液が4,5日で治まり7~10日で半乾きとなり、2週間で水疱が取れて上皮化が完了し薄い傷跡(色素脱失や軽度色素沈着)を残しますが、皮膚の質感や毛穴などの皮膚付属器は保たれます。
 
2度深達性熱傷(DDB; deep dermal burn)では水疱下の真皮の一部が黄色壊死となっており、2度深達性熱傷針で刺しても痛くないことが特徴です。水疱が破れたあと、皮膚がじくじくとし黄色に変化している場合はDDBです。壊死組織が取れてきて毛穴に残った表皮や周囲から上皮化が起こり治癒までに3~4週間掛かります。瘢痕などの傷跡を残すことが多く、関節部位や顔面では瘢痕拘縮(傷跡のひきつれ)を起こすこともあります。

3度熱傷・3度熱傷表皮・真皮を含めた皮膚全層が壊死となるため受傷部位が黄色~黒色に変化し、感染を伴うと皮下に膿瘍を形成したり、皮膚欠損となるため治癒までに時間がかかり瘢痕を残します。湯たんぽなどによる下腿の低温熱傷では3度熱傷となり治癒までに1ヶ月以上要する場合がほとんどです。

・やけど(熱傷)の治療
 
熱傷治療の外用剤として、1度熱傷では初期の炎症を抑えるためにステロイド軟膏が用いられることもありますが、2度熱傷以上の場合には抗生剤入り軟膏が使われることが多くなります。皮膚表面には雑菌が多数存在するので、創面は優しく消毒して、保護するために軟膏はたっぷりめに使いガーゼ等で覆います。水疱の中は通常無菌状態で、創面を治癒に導く創傷治癒因子(サイトカイン)が多く含まれるため水疱は破らずに温存するのが原則です。大きな水疱が出来てしまった場合には、清潔な注射針で穴を開けて内容液を出す場合もあります。もし処置後にもヒリヒリ痛みが強い場合は、更にタオルなどで保護した上から氷嚢などで適宜冷やしてください。浅めの2度熱傷では通常、浸出液は4,5日目から減ってきますが水疱蓋はもっとも良い生体被覆材として働くので自然に脱落するまで無理に剥がさないようにします。

 水疱下が明らかに赤紫色であったり、しばらくして水疱が破れ皮膚が黄色でジクジクしている場合は2度深達性(DDB)以上のやけどです。壊死層が薄い場合は保存的に軟膏処置のみで改善する場合もありますが、壊死組織が厚い場合はメスなどで切開を入れたり、局所麻酔をして壊死組織を除去(デブリドマン)する必要があります。壊死組織が残っていると傷が治らず上皮化まで時間が掛かってしまい、さらに受傷2週以上放置すると感染リスクも増してしまいます(熱傷の感染期)

 ある程度深くなりそうなやけどでは抗菌剤内服や鎮痛剤、胃薬なども必要に応じて処方いたします。初期の腫れや痛みが引き、やけどの深さがはっきりするまでは感染予防のために内服も併用したほうが良いでしょう。

 

―当院におけるやけど治療―
・特に深めのやけどでは、適切な時期に壊死組織を除去するなどの外科的処置も必要となります。また、治療時期や傷の状態に応じて外用剤、処置法を変更する場合があります。
・やや深めのものでは、そのまま保存的みた方が良いか、手術をした方が良いかを治療期間・傷跡になるリスクなどを考慮しつつ総合的に判断していきます。手術を要するものは関連病院などへのご紹介をいたします。
当院では、熱傷専門医による診察・治療を行っております。熱傷後の傷跡、ひきつれなどの診療も行っていますのでご相談下さい。



・やけど治療上の注意点
 やけどの初期には、特に軟膏をたっぷりと使った方が創面の保護になり、痛みが和らぎ包帯交換時もガーゼが傷につきにくくなります。もしガーゼが創部に付いているときはマキロンなどの消毒液をヒタヒタになるまで湿らせてから,新しく出来た皮膚を痛めないようにそっと剥がします。受傷当初に水疱がはっきりせず1度熱傷と思われても、しばらくして水疱になる場合もあります。手足のやけどでは患肢を挙上しておいた方が痛みが引きやすいようです。
 
 
やや深めのやけどでは、壊死組織が創面に残ったまま感染を起こしたり、傷口が治らない方も時々来院されています。湯たんぽでの低温やけどや遠赤外線ヒーターなどで遅延性に壊死範囲が深くなるものでは油断は禁物です。
 やけどが深い場合は治ったあとも皮膚が薄く、擦れたりすると皮が剥けてしまう場合があります。皮膚が落ち着くまで長めに保護を続けましょう。傷跡に痒みや盛り上がった赤み・引きつれが出てくることをケロイドもしくは肥厚性瘢痕と呼びますが、瘢痕部の潰瘍が長い間治らないと将来的に瘢痕癌の発生母地になるとされます。

 やけど跡が顔面(特に眼瞼、口唇周囲)や手指、肘、ひざなどの関節可動部分に掛かっていると、ひきつれ(熱傷瘢痕拘縮)が生じてくる場合があります。傷口が治っていく過程では①周囲からの上皮化、②傷の収縮が同時に起こり創が閉鎖されていきますが、可動部に掛かる瘢痕は収縮を起こしやすいためにひきつれとして残ってしまうことがあります。やけどのひきつれ(瘢痕拘縮)により手指や肘、肩などの動きが悪い場合は、皮膚移植、皮弁形成などの外科的治療が必要となる可能性があります。(大木皮膚科/大森,大田区,やけど)
 

―やけどにおける湿潤療法(ラップ療法)の功罪―
  床ずれ治療手技の一つとして報告されたラップ療法ですが、最近一部の医療機関でやけどにも用いられているようです。熱傷は、創部感染のコントロール・壊死組織の除去、創部の上皮化促進などを治療時期に合わせて行う必要がある外傷疾患です。フィルム状のもので覆う処置は感染リスクを悪化させる場合があり敗血症、TSS(トキシックショック症候群)などの合併症も報告されており安易なラップ治療は慎むべきと思います。

湿潤療法について※最近はワセリンなどの軟膏を塗り、オムツなどを当てたものも、ラップ療法の一種(開放湿潤療法)とされており従来の治療との差はほとんどなくなってしまいました。微温湯で洗う、軟膏を多めに塗る、びらん面は非固着性ドレッシングで覆うことは以前から行われている治療です。   創傷治癒センター

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しもやけ(凍瘡)

・しもやけとは?

 主に冬などで、低温の環境にさらされた時におこる手足末端部などの循環障害です。暖かい部屋に入ると、手足の先は紅潮し、むずむずと痛がゆい感じが生じます。しもやけは寒さ刺激に対して敏感な体質を持った方で気温差の激しいときに生じやすい疾患です。小学生位のお子さんの頬、耳介などの露出部、四肢遠位部に出やすい傾向があり、毎年繰り返すこともあります。

寒冷刺激が繰り返すことで悪化すると、手足の指は赤くむくんだ感じに硬く腫れ上がり、赤紫色に血行も悪化して潰瘍や水疱を形成する場合もあります。しもやけの悪化しやすい方は膠原病などの疾患が隠れている場合もあるので気をつけましょう。

・しもやけの治療

 なるべく寒冷刺激を避けること暖かいお湯の中で患部を優しくマッサージし血行を促進することが効果的です。
 
外用剤は、まず赤みや炎症の強い時はステロイド軟膏が使われます。初期の炎症が改善すれば血行をよくするためにヒルドイドソフト(ヘパリン類似物質)、ユベラ軟膏(ビタミンE)などが用いられます。傷が出来たときには抗生剤軟膏や潰瘍治療薬も使うことがあります。ヒルドイドソフトを血行改善目的に使うには1日2~3回、量を多めに使って少し時間をかけて優しく刷り込むようにマッサージすると良いでしょう。

症状が強いときには内服薬も併用します。末端の血流を改善する目的でユベラ錠(ビタミンE)が良く用いられますが、必要に応じて末梢血管拡張薬や漢方薬などが、痒みに対して抗ヒスタミン剤も使われます。

・日常生活の注意点
 
毎年、しもやけになりやすい人は、外出時に手袋・暖かめの靴下などを早めにはくなど予防が大切です。湿気を帯びると余計に冷えるので、手を洗ったらすぐにタオルで拭く、汗をかいたら靴下は取り替えるよう心がけます。(大木皮膚科/大森,大田区)


 

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下腿難治性潰瘍・うっ滞性皮膚炎

・下腿潰瘍、うっ滞性皮膚炎とは?

下腿に出来る潰瘍は、静脈還流の悪化より来るむくみ・血行不良などから難治性になりやすく、原因としては静脈うっ滞性が70%を占めます。うっ滞性皮膚炎は長時間の立ち仕事をしている方で下肢静脈瘤に伴って出来ることが多く、下腿遠位3分の1の皮膚が循環障害により皮膚炎を起こし黒ずみ、さらに悪化すると慢性的に皮膚潰瘍を伴うようになります。
 

糖尿病・閉塞性動脈硬化症なども原因の15%を占め、下肢~足部の血行障害が悪化すると足趾および足底部の潰瘍・黒色壊死を生じます。はじめは、趾先の色調が紫色になったり、魚の目のできた部分が潰瘍となり、それを発端としてガス壊疽など重症化することもあります。
 

さらにコレステリン塞栓症(ブルートウ症候群)、壊疽性膿皮症膠原病真菌感染リンパ浮腫なども原因となり得ますが、最も見逃してはならないのは有棘細胞癌などの悪性腫瘍です。必要に応じて血液検査や皮膚生検、超音波ドップラー検査や血管造影など総合的に血管の状態を評価する必要性が生じることもあります。
 

・下腿潰瘍、うっ滞性皮膚炎の治療 
 うっ滞性皮膚炎では、まず立ち仕事などの生活状況の把握とともに安静・患肢挙上や弾性ストッキング着用など静脈瘤悪化の予防を励行します。局所の皮膚炎に対してはステロイド軟膏が炎症改善のために用いられますが、皮膚潰瘍を形成した場合には、感染予防や温浴にて血流改善を促すとともにユーパスタ、ブロメライン軟膏、プロスタンディン軟膏など様々な潰瘍治療外用剤を使って
局所の処置を丁寧に行っていくことが大切です。


 糖尿病や閉塞性動脈硬化症のよる皮膚潰瘍では、なによりも血流評価のチェックを行う必要があります。外来で出来る簡易検査としては足背・後脛骨動脈、膝窩動脈の拍動のチェック、爪や指先皮膚を圧迫してcapillary returnの状態などをみる方法があります。壊死組織除去などの感染予防と伴に皮膚潰瘍治療薬が用いられますが、潰瘍が深部に達することも稀ではなく、腱の露出・感染や骨髄炎を合併することもあり注意が必要です。軽度の血流障害がある場合には血流改善内服薬や末梢血管拡張薬も併用されます。重度の血管閉塞が疑われる場合には動脈の詰まりを取る治療や壊死が進行してしまっているときには、壊死部分の切断術が余儀なく選択されることもあります。最近では、患肢をなるべく温存させるための血管再生医療が一部の大学病院でも行われています。


・日常生活上の注意点
 下腿にできるカサカサとした茶色い皮疹が、うっ滞性皮膚炎の初発症状のこともしばしば見かけます。症状の軽度のうちに安静・患肢挙上などを行い悪化させないことが一番の予防になります。潰瘍形成期では、治療を行わずに放置しておくと大きな難治性潰瘍を形成してしまい、植皮手術や切断手術が必要になることもあります。
 

足趾の潰瘍も動脈硬化や糖尿病による血行障害がかなり進行した時期に生じる病変で、ぎりぎりまで潰瘍を作らずに保たれていた皮膚も一度潰瘍や黒色壊死を生じると治療の如何に関わらず徐々に進行してしまうこともあります。動脈硬化や糖尿のある方では、普段から胼胝のケアや足先に傷を作らないように心がけることが大切です。(大木皮膚科/大森,大田区)
 

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床ずれ、褥瘡(じょくそう)

・床ずれ、褥瘡(じょくそう)って?
 何らかの病気・怪我・神経麻痺などで寝たきりor体の動きが制限され、皮膚が床などに押しつけられ血行障害をおこすことで生じる皮膚潰瘍です。一般には”床ずれ”と呼ばれますが、正式名称は褥瘡といい、病的な創という意味で”やまいだれ”の付いた倉という字が使われます。ふつうの健康な方では無意識のうちに体位変換や寝返りを行いますが、体の動きが取れずに皮膚が一定時間以上(2時間が目安)床などに押しつけられると皮膚への血流が断たれ不可逆的なダメージが皮膚・皮下組織に加わります。初期の軽度のものでは、軽い発赤やびらんのみで治まる場合(浅い褥瘡)もありますが、一定以上の負荷が加わると皮膚のみでなく皮下脂肪組織も壊死に陥り骨まで至る深い褥瘡になることも稀ではありません。

 好発部位は骨突出部で、高齢で寝たきりの方では殿筋が痩せてしまうため仙骨部・大転子部にできやすく、また坐位をとる場合では坐骨部によく褥瘡がみられます。その他では後頭部、肩甲骨、下腿外側、踵部などにできることもあります。

 
褥瘡の悪化要因には、局所の圧迫・ズレや蒸れ、栄養状態や関節拘縮、筋肉萎縮に伴う骨突出など様々なものがありますが、直接的な一番の原因は局部圧迫による阻血性の皮膚障害です。近年、医療費抑制政策の一環として国が在宅介護の方針を打ち出しており、自宅でもお年寄りの介護を行う必要性が出てきました。まずは、体圧分散マットや適切な体位交換などの除圧対策をしっかり行っていくことと、こまめに皮膚をチェックして正しい創傷ケアを心がけましょう。
 
・床ずれ、褥瘡(じょくそう)の治療
 治療は、原疾患の状態を把握することと適切な除圧対策を行いつつ、局所に関しては適切な洗浄、外用剤処置が必要となります。壊死の範囲が大きい場合には必要に応じて外科的処置(デブリードマン)が必要です。放置しておく大きな膿瘍を形成したり、熱がでることもあり注意が必要です。

 まず初めに、どの程度の日常生活自立度(ADL)がある方なのか、疾患(脳梗塞、神経麻痺、内科的疾患など)の病勢がどういう状態かなどを確認します。さらに、どのくらい食事を取れているのか、皮下脂肪の厚さ(上腕部を基準)などを栄養状態の参考にします。また、関節の動きや拘縮の有無、褥瘡発生部の骨突出度がどの位であるのか、なども把握します。これらの危険因子を総合的に判断して、体圧分散マットレスやエアマットなどの適切な除圧対策を決めていきます。局所の体圧を簡易に把握するためには、褥瘡部分のマット下に手を差し込み、体が“底付き“していないかを見ると良いでしょう。
 
 浅い褥瘡では、患部を微温湯などで洗浄してワセリンや抗生剤軟膏
などで保護していくことで軽快することが多いですが、褥瘡がより深くならないように除圧対策も同時に進めていきます。
 
深い褥瘡の治癒過程は、①黒色期(褥瘡発生直後で黒い壊死組織が存在)、②黄色期(壊死組織が融解して黄色に変性)、③赤色期(壊死組織がなくなり赤い肉芽状態)、④白色期(周囲から上皮化が進行し白くみえる)の4つの時期に分けて考えると分かりやすくなります。すなわち、黒色期では感染予防のために消毒を行い、外用剤ではユーパスタ軟膏などがよく使われます。黄色期では必要に応じて適宜デブリードマン(壊死組織除去)を行いつつ、ゲーベンクリームやブロメライン軟膏などの壊死組織を除去するものが良いでしょう。赤色期を過ぎれば、創傷治癒や上皮化を促すために、湿潤環境を基本としてプロスタンディン軟膏やハイドロコロイドなどの創傷被覆材が用いられます。

 

 感染の制御された黄色期以降の褥瘡では、必ずしも消毒は不要で、最近では微温湯などの水道水でしっかり洗浄していった方が傷の治りが良いことが分かって来ました。褥瘡はなかなか治りにくい病気ですが、適切な除圧対策と栄養管理、局所の創傷ケアをしっかり行っていくことで時間は掛かりますが徐々に改善していく方も多くいらっしゃいますので、あせらずに根気よく治療にあたりましょう。
 
・床ずれ、褥瘡(じょくそう)の予防対策と注意点

 予防としては、まず原疾患の状態を改善することが先決です。また、低蛋白状態は褥瘡の悪化リスクとなるので栄養管理も大切でしょう。床ずれ(褥瘡)の患部は全身状態を反映し、患者さんの状態が悪化すると褥瘡創面の色調も同時に悪化していくこともあります。もし原疾患が悪化して褥瘡発生リスクが高まった場合は、早めに体圧分散マットなどを使用して除圧・ズレ対策を行っていくようにします。

 注意点としては、褥瘡が順調に治っていても、再度部分的に圧迫が加わり褥瘡の中に褥瘡ができてしまうこと(D in D=decbitus; 褥瘡)やズレが加わると皮下ポケットを形成してしまうことです。最近では、褥瘡出来はじめに除圧対策が遅れてしまい、一見深い褥瘡にならなかったケースでも深部の皮下組織のみが障害を受け遅延性の悪化現象(delay phenomenon=DTI; deep tissue injury)が生じることが報告されています。褥瘡では適切な除圧対策を行っていかないと、皮下に大きな膿瘍を形成し敗血症となったり、関節内まで潰瘍が及ぶこともあるので日々のケアで創面を注意して観察していくことが大切でしょう。(大木皮膚科/大森,大田区)


【褥瘡関連情報】

   

 皮膚科Q&A とこずれ・褥瘡 褥瘡辞典

※当院では、診察終了後に往診も行っておりますのでお問い合わせください。
  (大田区山王、大森、馬込地区)

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当院の特徴,アトピー,水虫,いぼ、巻き爪治療

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